アラサーOLの備忘録

東京に暮らすアラサーOLです

向いている・向いていない

「〇〇さんは編集に向いていると思う」

社員相談室の美しいお姉さんは、わたしに向かってそう言った。

梅雨入りが発表された日。

会社の20階から見える雨雲とヘリポートが、やけにゆがんで見えた。

 

わたしが編集に向いている?

「どういうところが?」と聞いておけばよかった。

彼女の言葉は編集に全く未練がないわたしを、ひどく困惑させた。

 

編集は書籍、雑誌、新聞などのメディアにとって、欠かせない部署だ。

朝から晩までガンガン仕事をして、終電に間に合わずタクシーで帰る。

残業時間を真面目に書いたら100時間を超えて、産業医に呼び出されたこともあった。

だが、その時はそれすら忙しくて、呼び出しを無視した。

だいたいの関係者が偉い人なのでパンプスで歩く。これが地味に痛い。

 

メディア業界の人気がなくなるのも肌で感じている。

みんなわかるのだ。外から見ても、内から見ても大変な仕事だということが。

 

しかし、総務あたりに復帰しようとしていたのに、そんなこと言われると悩むよ。

お姉さんよりわたしの方が編集の面白さ・大変さについて知っているよ。

部長がさっさとわたしを編集に取り戻したい気持ちもわかるよ(人手不足だから)

 

でももう疲れたの・・・薄給でも昼食とかゆっくり食べられる仕事がいいの。

 向いている・向いてないを決めるのはわたしなんだよ。