富山への旅3
(続き)
富山県美術館が気になったのは設立された経緯やコレクションの内容よりも
「世界一美しいスターバックス」の近くにあるというのが本当のところだ。
コーヒーにはなんの思い入れもないが、世界一と名のつくものは見てみたい。
その途中で美術館でも寄ればいいかと思っていたけれど、
結果的にはスタバよりも美術館の方が断然心に残った。
まず企画展が面白い。
「ポスタートリエンナーレトヤマ」は
世界(というには地域に差があるけれど)から最新のポスターが集まっていて、
老若男女があれが好きこれは気持ち悪いと言いながら観ているのが良かった。
高尚な会話をしている人たちを見るよりよっぽど好感が持てる。
ポスターって美術館で展示する意味あるのかな、とか
東アジアの勢いがすごくて日本のデザイナーもっと頑張れとか、
考えたことはたくさんあったけれど、大量のポスターは観るだけでも楽しい。
それからコレクション。ミロやらポロックやらがごろごろ置かれていて、
「ここは本当に地方の、公立の美術館なのか」と驚いてしまう。
地元にこれといった美術館がない自分にとってはうらやましい限り。
県の努力と美術に興味のある資産家がたくさんいたからかなあと想像する。
椅子の収集も家具好きの人にとってはたまらないだろう。
それ自体が美しい建物は建築家・内藤廣さんの設計で、
美術や建築に詳しい人はみんなそのことを知っていた。
わたしは素人なので「土地があるからこんなに贅沢な作りなのか・・・」
としか思わなかったけれど。(天井が高いのです)
屋上には子供が遊べる広場があって、富山の雄大な山々が見守っているようだった。
絶対子供を持っている人に勧めよう。
と思いつつ、興味は屋上よりも館内の食堂へ。
でも、なんで富山でたいめいけんなんだろう。
オムライスおいしいけどさ。
世界一美しいスタバは天気が悪いのか、わたしの感性が鈍っているのか、
どうやったら美しく見えるのか構図を考えてしまった。
下手な写真がますます世界一をダメにする。
(つづく)